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童話。連載中。
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湖からはるか遠くの山にニワトリ王国がありました。そこでは大変なことになっていました。

ニワトリ王国では羽毛の服や布団やをつくっていました。その工場では、ニワトリ達がせっせと働いていました。女王・王様を中心として発展しました。待望の金の卵とも言うべき王様と女王の卵がかえりました。全くかえらなかったので、たたりでもあったのかと思われていたのです。

ニワトリ女王は大切に育てました。卵がかえった後でも毎日、毎日、愛情を込めて温めていたのでした。王様は、大きな水晶のような宝物だと、王子を迎え、黄金の止め具でつくられた立派な蝶ネクタイを授けました。これでやっと、ニワトリ王国の後継者が出来たわけです。

大喜びで、特注の羽毛別途の上に寝かせていましたが、ある日突然、消えてしまったのです。

「まあ、どうしましょう。あのヒヨコ王子はどこへいったのかしら。どこかへ迷い込んだのではないのかしら」

きっと、羽毛の材料とか品物の服や布団で、迷子になったか、いや、驚かすように隠れているに違いない。女王は狂ったように羽根を漁りました。

王様はため息をつきました。

「あの子は頭が良かったから、そんなことはしないよ。きっと誰かに連れ去られたんだ」

「誰がそんなことをするの! 誘拐したなら、お金は幾らでも払うのに、誰からも何の連絡もないじゃないの!」

そこは王様も不思議でした。ヒヨコ王子自体も価値はないからです。

「カラス兄弟だとしたら……」

ニワトリ王国は、沢山の工場でいろんな品物をたくさん作り、大変豊かでした。この金持ちの動物に危害を加える動物がいました。カラス兄弟です。

カラス兄弟は、暗闇を思わせる不吉な、真っ暗な全身で、大きな鳴き声を上げ、

「かねー、かねー」と鳴きました。「金を出せ、金を出せ」と脅しているのです。

王様が拒むと、鋭いくちばしで布団や服の羽を毟って、辺りを羽で散らかすのでした。そこで仕方がないと、毎月、少なからず金を差し出すことにしていました。

しだいに要求する金額が増え、これまでの2倍を出せと言ってくるようになりました。

さすがの王様もそれを拒むと、カラス兄弟は「どうなるか覚えてろ」と恐ろしいことを言ってつばを吐き、「かねー、かねー」と飛び去っていたのでした。

「カラス兄弟かもしれない」

王様が女王に囁くと、女王は否定しました。

「彼らなら、お金が目的だから、すぐにお金を要求してくると思うの。でもそれがないということは、あの子はまさか……」

女王は子供の温もりを思い出し、わーわー泣き始めました。

王様は裏づけをとりにカラス兄弟のところへ使者を出しました。女王の言ったとおり、カラス兄弟は「俺達は全く知らん」とそっぽを向きました。王様はは本当に行方不明になったと決断しました。女王に頼まれ、王様は本格的に捜査することにしました。ハムスター探偵を雇うことにしたのです。


 
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