童話。連載中。
[1]
[2]
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 時間がたつにつれ、ネコの空腹は限度を超え、何をする気力もなくなりました。兄の顔が頭に浮かびました。 ネコが大の字になって 目を閉じ、魂が抜けた状態になっていると、ばさ、ばさ、という音がしました。 何事かと目を横にやると、大きな葉っぱの下をクッションに、一匹のヒヨコが落ちてきたのです。そのヒヨコは不思議な青い蝶ネクタイをしていました。 おお、これは天からのプレゼントだと、ネコは涎をたらして近づきました。ネズミより美味しそうです。 ネコのギラギラした目を見てヒヨコは恐れおののいているようでした。ネコの爪がヒヨコの体に近づこうとするとき、ひよこは目を潤ませ訴えてきました。 「僕を食べないで下さい」 「何を馬鹿なことを言う」とネコは嘲笑しました。 「僕は小さいですし、腹の足しにはなりません。もう少し大きく育てて食べたらいかがですか」 「その間に、逃げる気だろ」 「滅相もありません。足にオモリでも付けてください」 ネコは考えました。確かにこんな小さなヒヨコなど食べる所がありません。それよりもニワトリになった時のモモ肉にかぶりつきたいと思いました。もう少し待ってやることにしました。 ネコは早速、ヒヨコの足を長いつる草と木で結びつけました。 PR ある森に大きな湖がありました。その界隈でネコが一匹暮らしていました。 だからネコは食べ物を自分で探さなければなりませんでした。 湖で魚がはねました。ネコは魚が大好物でした。ネコの口からよだれが出ました。ネコは釣竿を投げ、糸を垂らして待ちました。 ネコは怠け者でいつも寝ていましたので、魚釣りの間も眠くなり、ついうとうとしていました。でもその時、大きな魚がかかっていたのです。 目を覚ましたネコは、両手を伸ばして大あくびをしました。一体自分は何をしていたのだろうと、首を回しました。 その釣竿は、思い入れの深い品物でした。かつてネコには兄がいて、二人で共同してネズミを捕まえたりしていましたが、病気で兄が死んでしまいました。そこへハトたちが現れました。ハトは楽器作りをなりわいとしていました。三味線を作るから兄の亡骸をくれというのです。もう、一緒にネズミを狩ることは出来ません。これからは魚釣りで食べていこう。そこで、兄の死骸を売ったお金で、サル達から素晴らしい釣竿を買って、それで暮らしを立てていたのです。
ネコとヒヨコ
概要
ある時、森の中を歩く一匹のネコがいた。ネコは大変お腹がすいていた。川の水を飲んで、大の字になっていると、空から一匹のヒヨコが落ちてきた。 ネコは魂消た。これは神が授けた食料だ。早速捕まえて食べようとすると、ヒヨコは潤んだ目で語り始めた。 「僕を食べないで下さい」 「何を馬鹿なことを言う」とネコは嘲笑した。 「僕は小さいですし、腹の足しにはなりません。もう少し大きく育てて食べたらいかがですか」 「その間に、逃げる気だろ」 「滅相もありません。足にオモリでも付けてください」 ネコは考えた。確かにこんな小さなヒヨコなど食べる所がない。それよりもニワトリになった時のモモ肉にかぶりつきたい。もう少し待ってやるか。 猫は早速、ヒヨコの足を長いつる草と木で結びつけたのであった。 こうして、死を免れたヒヨコは、悩みながらも、何とか脱出しようと頭をひねり始めたのだった。
<<前のページ
|
カレンダー
フリーエリア
★暇つぶしに最初から読んでみる
童話『ネコとヒヨコ』 <童話を書き始めた理由> 小説は×、ケータイ小説は○、童話なら <執筆状態> 童話『ネコとヒヨコ』の構想
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
猿月一夏
性別:
非公開
ブログ内検索
P R
アクセス解析
アクセス解析
|